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2017.02.06

子供の手汗・多汗症について

今回は子供の手汗・多汗症について書いてみたいと思います。
多汗症は、交感神経が過剰に作用して、手、わき、足裏から多量に発汗する病気です.親子や兄弟で体質が似るように、家族で同じ症状が約3割に見られます。
多汗症の症状は3歳ごろから始まります。大人だけの病気ではありません。
テストのときなど、精神的な緊張が高まるとさらに交感神経が過剰に作用し、手から汗が流れ落ちるようになります。

日常においてのチェックポイント

子供に以下のようなことがあった場合は手掌多汗症を疑われても良いかと思います。

・お絵かきなどをしているときに紙が濡れる、シワシワになる   
汗によって紙が濡れて文字がにじんだり、紙が破けてしまう場合は汗の量が非常に多いと考えられます。

・手の皮がむける   
手の汗によって手のひらの皮が頻繁にむけます。特に季節の変わり目に多くみられるようです。

・手のひらに湿疹ができる   
汗が原因で、汗疱、いわゆる「あせも」ができやすくなります。

・手袋の使用を嫌がる   
汗によって手袋の中が濡れてしまい気持ち悪いため手袋などの着用を嫌がります。

・ピアノの鍵盤が濡れる、テレビゲームのコントローラーが濡れる、など。

 


学童時期や中学生の手汗・多汗症は、テストの答案用紙が濡れてしまったり、友達とトランプをするとカードが汚れてしまったり、フォークダンスで手を繋ぐのを嫌がられたりと、様々な面で悪影響が出てきます。
そうしたことが原因で、学校でからかわれたりすることで精神的な苦痛を感じてしまい、学校に行きにくくなったり、人と接するのが怖くなってしまうなどの影響が出ることも考えられますので、早い時期に専門機関を受診することをお勧めします。

汗を緩和する方法として、制汗剤の使用がよく紹介されています。
制汗剤で少し手が荒れたりすることもありますが、まずは制汗剤で様子を見ることが良いかと思います。

当院では、手掌多汗症の手術は原則として中学生以上を対象にしています。
しかし、手汗が原因でいじめを受けたり、劣等感が強いなど、どうしても早期に治療を希望される場合は小学生でも手術を行うことがあります。当院ではこれまでに約50人の小学生(最年少は8歳)多汗症手術の実績があります。

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