当院では胆石症の治療において、従来の開腹手術に代わり、腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています。
今回はこの腹腔鏡下胆嚢摘出術について詳しく書いていきたいと思います。
手術の概要
腹腔鏡下手術とは、お腹に細長いカメラ(腹腔鏡)を入れて、内部の様子をモニターで見ながら手術を行うものです。
細長い鉗子や電気メス、超音波凝固切開装置などを用います。この手術は1900年初頭に欧米で始まったとされています。
その後、様々な改良が加えられ現在では一般的な手術方法になっています。
当院では10mmの腹腔鏡を使用します。手術時間は平均30分ほどで手術は終了します。
※腹腔鏡下胆嚢摘出術は全身麻酔が必要となりますので、90歳以上などの超高齢の方、心臓、呼吸器が悪い方など実施できない場合があります。
詳しくはお問合わせください。
手術の特徴
この手術は、従来の開腹手術のように大きな切開は必要なく、3~10mmの穴を4箇所あけるだけということが大きな特徴といえます。それにより、傷が小さく済むため美容上優れているといえます。また、傷が小さく済むため痛みも軽減されます。
日本では10日前後の入院が一般的ですが、当院では日帰りで手術を受けることができます。 術後は2~3時間で歩行を開始し、術後4~6時間で退院できます。
当院では、尿道や鼻に管を通すこともありません。 当日夕方から軽い食事もでき、通常は手術から3~4日後に職場復帰が可能という点も優れている点かと思います。 また、入院しなくて済む分、経済的にもメリットがあります。
術後の注意点は?
手術後のキズは特殊な生体用接着剤または外科用テープで固定しますので、術後の消毒や抜糸の必要はありません。手術翌日からシャワー、翌々日から入浴可能で、キズ跡も約半年~1年でほとんど目立たなくなります。 また、手術後の生活はほとんど変わることはありません。
食事も脂肪分の多い食事には多少の注意が必要ですが、手術前の食事内容で問題ないと考えられます。
食事についてはこちらも参考にしてください。
(https://www.oda-clinic.com/blog/2016/12/post-16-375743.html)
後遺症や合併症に関しては、日本消化器病学会の「胆石症診療ガイドライン」のデータからみると胆嚢摘出術は後遺症や合併症のリスクの低い手術といえます。
手術の費用について
当院での胆石症、胆嚢ポリ-プの手術費用は健康保険3割負担の患者様で約10万円です(高額医療の限度額を越した差額分は後で返金されます)。
通常の入院費用がかからない分、経済的には節約できます。
クレジットカードでのお支払いも可能です。 生命保険の手術給付金の対象にもなりますのでご不明な点がありましたらご相談ください。